今回はプロ野球の支配下70人枠の撤廃について考察していきたいと思います!
巨人・原辰徳監督が支配下枠70人という上限撤廃を求める声を上げました。
プロ野球の受け皿を増やすための措置として、支配下枠の上限を求めないというものですが、もしこれが成立した場合、どんな影響をもたらすのか。
賛成意見や反対意見について見ていきたいと思います!
スポンサーリンク支配下枠70人の上限を撤廃でどう変わる?メリット・デメリット
巨人・原監督またも球界改革ブチ上げ!「補強期限」「支配下選手枠」ダブル撤廃案は同意を得るか(東スポWeb) – Yahoo!ニュース
https://t.co/pOyZC2vOSs— 貴浩 (@toranokoshien) October 10, 2020
各球団は最大で70人、選手を雇用する事が出来るのですが、今回の論争では70人という上限をなくし、より多くの選手を獲得できるようにしようというのが趣旨です。
これによって球団やプロ野球はどのような影響が出てくるのか。
メリット
支配下枠の上限を設けない事によって、プロ入り出来る選手が増える事は確か。
ドラフトでは毎年84前後の選手がプロ入りしますが、枠の上限により獲得しない球団がいる中で上限を気にせず獲得に参加できます。
また、支配下枠から開放される事で生じるメリットとしては戦力外を出さなくていいところ。
支配下枠がある事で必要な戦力を整理する必要が出てきます。
FAやドラフト、助っ人の獲得を視野に、その分だけ戦力外選手を出す必要がある訳です。
もし、支配下枠に上限がないのであれば無理に戦力外にせず残しておく事ができますから余計な放出をしなくて済みますし、それはつまり選手の雇用を守るという事になります。
デメリット
受け皿が広がるという話をしましたが、結局1軍に昇格できなければ意味がありません。
1軍のベンチメンバーは決まっていますし人数が多ければ多い程倍率が上がる訳です。
ほとんどの選手は2軍で過ごす事となり、飼い殺しになりますから本当の受け皿になるかどうか。
他にも生じる問題としては、球団格差がさらに広がるという事です。
チームを見ていると潤沢な資金力のあるチームがペナントレースを有利に進めていますが
もし70人枠の撤廃をした場合、
巨人やソフトバンクといった球団は大量に選手を指名し、それだけ有望な選手を獲得できる可能性がある訳です。
他の球団も多く獲得すれば良いじゃないか、という声も上がりそうですが
下位指名の選手でも最低数百万は給料を支払わなくてはいけません
から投資としてはかなり高い金額。
また、ほとんどの球団は70人を超える選手を雇用しても
それを活かし切れない事情があります。
巨人やソフトバンクは3軍制度を敷いた事で2軍の若手、育成選手を積極的に対外試合で実戦経験を積ませられるのですが
大抵の球団では3軍用の球団がないので試合に出す事が出来ません。
だから
日本ハムは若手を試合出場させられるように支配下人数を65人前後にしている訳です。
なので、金銭事情にシビアであったり環境が整っていない球団は旨味が少なく格差を広げる要因になりかねない状況となります。
スポンサーリンク支配下枠の上限の撤廃はアリ?ナシ?
結論から言うと、支配下枠の上限の撤廃は
ナシかなと思います。
受け皿が増えると言っても、1軍出場出来なければ意味がありません。
結局のところ、野球はポジションが決まっていて1軍に出られる人数はどうしたって変えられません。
ですから本当の受け皿は
一つの球団が多くの選手を雇う事ではなく球団そのものを増やす事にあると思います。
また、球界全体で見た時に支配下枠撤廃をした場合、リーグのバランスが崩れる事は確か。
例えばソフトバンクや巨人は2軍にも有望選手が多いですが、支配下を増やせば泣く泣く戦力外にする事もなく、保有する事ができます。
また、人的補償で選手を一人失ったとしてもそれ以上に
チーム力を維持できる選手を雇用すればダメージが少なくて済む訳です。
上限を設定する事で戦力のバランスが取れているという側面はありますしそれを解放してしまえば今よりも偏った構図が出来るのは明らか。
なので、支配下枠の上限の撤廃案は現実的ではないのかなと思います。