今回は阪神タイガースの育成下手について考察したいと思います!
金本政権に入ってから、一位で野手を指名する回数の増えた阪神ですが、そこから一気に若手が台頭するようになりましたが、一方で育成の方はと言うと
投手陣の活躍は素晴らしいですが、野手は以前として課題として挙げられる事が多いです。
ドラフトでは当たりを引くなどいい筈ですが、育成という観点で言えば、まだ改善されたとは言えない状況。
阪神の育成下手には一体なにが理由としてあるのか。
今回は野手育成下手について筆者が独自の見解で述べていきたいと思います!
あくまで個人的な意見ですので、こういう見方もあるよ! くらいの気持ちで見ていただければ!
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目次
阪神タイガースは野手育成は下手?なぜ?
阪神は投手の育成は素晴らしく、毎年当たり前のように若手投手が活躍していますね。
とくにノーコン投手の矯正には定評があって
桑原、高橋遙人、岩貞、及川、青柳などなど、名前を挙げれば枚挙にいとまがありません。また、ドラフトも当たりを引き続けるなど冴え渡っていますが、
しかし一方で野手の方は、一位で野手を指名した即戦力の選手や、社会人出身の選手などよく当たりを引いている一方で、
素材型の選手の育成は滞っている印象。
有望株で言えば、小幡、遠藤、高寺、井上、前川らなどひしめいていますが、
しかし野手育成の上手い球団と比べると、なかなか若手野手の名前が毎年上がってくるという事はありません。
それはなぜなのか、それについて考察したいと思います。
野手育成が下手なのはコーチよりドラフト戦略?
個人的な見解として、育成は確実にモノになるものではないですから、やはり確率をいかに上げるのかがポイントになってくると思います。
そして、その確率を上げるのが一貫性だと思われます。
一貫性。つまり、獲得する選手の方向性という事です。
たとえば野手育成の上手いDeNAやヤクルト、広島、西武などを例にあげてみましょう。
DeNAなら万振りの選手、ヤクルトならアスリート体型の選手、広島なら三拍子揃った選手、西武ならぽっちゃり体型などなど
それぞれに独自路線を持って獲得する野手はおおよそ方向性が定まっている印象ですね。
これを投手に置き換えるなら、阪神であれば標準体型の操縦性のいい投手やオーバースローの投手を掻き集めているような感じ。
それぞれ球団によってノウハウは違いますが、得意とする育成方向というのがあると思いますし、それに合った選手を一挙に集めるというやり方は確率的には理に適っています。
阪神の場合は、甲子園を本拠地にしている事からドラフト戦略はどうしても一位は先発タイプを指名しがちで、さらに二遊間も重要ですから俊足巧打の内野手が集まりやすい傾向にあります。
なので、元来阪神は小兵タイプの選手は出てくるものの、大型選手が出てきません。
甲子園というホームグラウンドを活かす為には、守りを重視する必要があるため、どうしても長距離砲は即戦力や助っ人に頼るというやり方になってしまっています。
即戦力の野手を取るというのは、選手層が上がる一方で、既に出来上がっている選手なので、個性がばらける事が想定されます。
阪神打線を見ると、野手に一貫性がなくバラエティに富みすぎている印象。
それが悪いという訳ではありませんが、個性が多様な反面、それぞれの選手に合う指導法もばらけますし、ひとたび不調になればなかなか立て直しが利かないのは、多様化する野手が並んでいるからこそ、というのは決して無関係ではないのかなと思います。
しかし近年は大山、佐藤、井上、前川とスラッガーを積極的に集めるなどしていますが、
しかしこれは、和田政権でもあった事なんですね。
和田監督は一位指名ではほとんど先発投手を指名していましたが、一方で
緒方、横田、中谷、陽川、江越、北條とスラッガー候補を二位から三位以内でコンスタントに取っており
アスリート体型に的を絞っている印象がありました。
和田監督は采配についても堅実で短期決戦の鬼なんて言われていましたが、ドラフト戦略も実はかなり理に適っていて、地味でこそありますが、かなり緻密にデザインされた戦略をしていたんですね。
和田監督は、監督を退任してからもスカウトの総括で阪神を影ながら支えていますが、ドラフトで当たりを引き続けるのは和田監督の力添えがあった事はかなり感じるところです。
しかし和田監督から金本監督になってからは、一位で野手を指名するも、主に投手を中心に獲得するようになって、アスリート体型の系譜は途絶えてしまいました。
今はどちらかと言うと、素材そのものの良さで獲得しているという感じで、井上、前川、佐藤は、それぞれタイプの違うスラッガーですし、体型もばらけていますから、やはり以前としてハッキリした方向性は示せていないのかなと、思います。
方向性を示すというのはかなり重要だと、考えるのですが
その理由が、他球団からFA選手や助っ人を獲得しづらく、生え抜き主体のチーム作りが重要になっているからです。
不足したところを補いづらくなっている為、自分たちで賄わなければいけない事を思うと、苦手分野の育成も力を入れないとバランスのいいチームは出来ません。
そして、その重要性をよく分かっているチームが広島なのかなと思います。
もともとFAして主力が出て行かれるというケースの堪えなかった広島は、育成を主体にしてた事もあり、育てる土壌はかなり出来ていました。
しかし投手の育成はかなり四苦八苦していました。
しかし、ここ五、六年で流れが変わったなという感じがして
今まで広島は球威で押す本格派右腕の獲得を多く獲得していましたが
その路線を捨てて、手足の長いモデル体型の投手を積極的に獲得するようになりました。
そっちの方向性を開拓するようになってからは比較的早い段階で投手が一軍デビューするようになったり、主力として定着する投手が増えましたが
投手育成が苦手というレッテルを払拭する印象があります。
そして同じく、投手育成の苦手な印象のあったDeNAも、投手はアスリート体型の直球派や、類似した左投手を集め、コンスタントに投手を排出するようになりました。
獲得する投手は比較的、的を絞れている印象ですが、実際、ほとんどの若手は有望株となっており、チームの土壌は出来ているのかなという印象。
このように、苦手分野を、的を絞った選手の獲得で克服しようとしている球団は増えてきていて、阪神もこの流れに乗って欲しいなと思いますね。
佐藤や井上、前川など有望株を獲得する流れは絶やさず、どんなタイプの長距離打者を獲得し続けるかというのは大事な要素だと思います。
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まとめ
今回は阪神の育成下手についてのお話でしたが、
あくまで個人的な見解で、実際これが理由というのは立証は難しいですが、こういう見方もあるのかなと、いうくらいで見ていただければ幸いです。
では、今回は以上でお話を終わりたいと思います!